値下げ交渉①では「仲介手数料の値下げ」、交渉②では「設備の新調・設置交渉」を紹介しましたが、今回紹介するのは最も交渉しやすい「フリーレント」です。
この言葉自体あまり聞きなれない方も多いと思うので、概要を説明した後にメリットやデメリットについて言及していきます。
フリーレントとは「free rent(無料レンタル)」、つまり家賃発生無しで物件を借りることです。
当然期限付きですが、多くの場合は2週間から1ヶ月分になります。
フリーレントには大きく2つの利点があります。1つは圧倒的に「交渉が非常に楽」という点です。例えば家賃を下げるという選択肢は、大家さんにとってみれば入居者が退去した後にも効力が残ってしまうので、大家さんを説得するのは難しいです。一度下げた家賃を上げることは、物件に対する評価・信頼を下げることになるためです。
一方でフリーレントであれば、最初の一定の期間のみの特別セールみたいなもので、後ぐされ無しの選択肢なのです。そのため大家さんも非常に説得しやすいです。最初の数日の値下げで数年間契約してくれるのならば、大家さんも喜んで条件を飲むのです。
交渉が非常に楽なだけではなく、金銭的な得がかなり大きいのが2つめのメリットです。例えば家賃50000円の物件で1ヶ月のフリーレントが付いた場合、実質50000円安く物件を契約できることになります。一方で家賃を頑張って1000円値下げした場合、4年間住んでやっと48000円の得になるのです。
5年以上同じ物件に住むのが確定ならば家賃を下げる方が得になりますが、そもそも交渉も難しいので個人的にはフリーレントをオススメします。
フリーレントをする場合に注意する事は、契約から入居までの期間が縮まる事です。通常であれば契約から入居(家賃発生)まで1ヶ月ほどの猶予を認めてもらえるのですが、フリーレントの場合は契約から10日あるいは2週間以内に入居してくださいと言われる事が多いです。
要するに引っ越しに要する時間が短くなってしまうのです。交渉をする際はこの点にだけ注意するようにしてください!