値下げ① 仲介手数料

今回からは2章に分けて「不動産契約時における上手な値下げ方法」を紹介します。不動産屋の収入源は仲介手数料のみなので、何が何でもお客様に契約してもらいたいものです。なので程々のお願いなら聞いてくれます。

値下げは心理戦なので話術が不可欠ですが、ある程度のポイントを知っておけば誰でも簡単に値下げ交渉できます。


大前提① 不動産屋の収入は仲介手数料のみ

これは絶対に押さえておかなければならないポイントです。不動産屋の収入源は、実は契約時の仲介手数料のみなのです。相場は家賃の1ヶ月分になります。家賃が60000なら仲介手数料も60000です。

しかし、「仲介手数料がかからなかった」「仲介手数料を半額にしてもらえた」という話を良く耳にします。唯一の収入源を0に、あるいは半額になんてできるものなのでしょうか?そんなはずはありません。実はこれにはカラクリがあるのです。


大前提② 仲介手数料を払うのは契約者のみではない

実は仲介手数料を支払うのは、入居者だけではありません。不動産屋に頼んで物件を紹介してもらっている立場である大家さんにも当然発生します。「自分たちが紹介してあげたんだからちょっとご褒美下さいな」というのは当然の感覚です。

仲介手数料に差がある根本的理由はここにあります。例えば家賃が100000として、入居者から1ヶ月分の100000を回収するのも、入居者・大家さんそれぞれから50000ずつ回収するのも不動産屋の利益は変わりません。

実は仲介手数料の割合(大家さんと入居者の金額比)というのは物件を紹介してくれる不動産屋によって決まっています。

なので例えば大家さん・入居者それぞれから50000回収すれば良い場合、不動産屋はこんな言葉をかけてきます。

「通常家賃の1ヶ月分にあたる仲介手数料ですが、今回は特別に半月分の50000で結構です。」

こう言われれば得した気分になります。実際、入居者が支払う仲介手数料は半額になっています。このような言葉をいう事で、不動産屋にとってはその後の値下げ交渉を牽制する効果もあるのです。


大前提③ 仲介手数料は上乗せされている可能性がある

大家さんが不動産屋に頼んで物件を紹介してもらっているように、実は不動産屋も第三者に頼んで物件を紹介してもらっているのです。その第三者とは、例えば大手不動産サイトです。

サイト運営会社にお金を払い、自分のもつ不動産を紹介してもらい、サイトを通じて集客を行っているのです。

この時にサイト運営会社に支払ったお金を、仲介手数料に上乗せして入居者から徴収するのです。

仲介手数料の値下げを打診するにはここが最大のポイントです。

不動産屋が入居者に対して必ず行うアンケートがあります。「当店を知ったきっかけはなんですか?」という質問です。ここではサイトを通じて知ったという答えは控えましょう。

「私はネットを仲介してこの物件に辿り着いたわけではないので、この仲介手数料はもう少し安くなりませんか?」

という様に素直に聞いてみるのが得策です。

また、見積書が出た段階で近場の不動産屋に行き、交渉してみてください。それが一番確実で効率的なやり方です。

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